イベント

男女でお出かけ カップルで着付け

最近、お若い方でも浴衣や着物に興味を持ってくださる方が増えているように感じます。
でも「自分で着れる人、人に着せつけが出来る人が周りにいない」という場合が多いとよく耳にします。レンタルショップで借りて着せつけてもらうというケースが一般的になってきているようですが、カップルでお互いに着せつけることができれば、もっと楽しめるように感じます。

ぜひ、オススメしたいです!着物を着てお出かけしたら、いつもとは一味違うデートが楽しめそうですね。

着物は日本の伝統文化、民族衣装です。
日本人女性の美しさをより一層引き立たせてくれます。着物の似合う街を着物を着て歩くことで新しい発見があったり、日本の素晴らしさをいつも以上に実感することができます。着物を着て撮る写真はどこで撮っても絵になり、写真映えもします。

和装デートで注意するべきポイント

着物を着たのはいいけれど、お出かけの際ちょっと気をつけた方が良い事、和装デートで注意するべきポイントをまとめてみました。

荷物は少なめにしましょう

着物を着用する際にトートバッグなど大きなかばんを持っていると、着物を傷める事可能性があります。着物にショルダーバッグなどを合わせると、着物の肩には掛けづらく、着崩れも招きます。着物に似合う手持ちのバックを選び、スマートに動けるようにしましょう。大きな荷物がある場合は、キャリーバックにするのもいいかもしれません。

草履は歩きやすいものを選びましょう。

寒さ暑さ対策はしっかりと

袖口、襟元、足元は冷えます。冬は特に注意が必要です。スパッツを履いたり、首元が大きくあいているヒートテックを着用すると良いでしょう。夏は涼しい下着を活用するのもの一手です。

雨・風・雪の日は特に注意が必要です。

雨の日のお出かけは初心者の方にはオススメしません。慣れてきたら、草履に雨カバーをつけたり、雨ゴートを着たり。雨の日用のアイテムを揃えていきましょう。気候の変化や、突然のシチュエーションにも心穏やかにデートを楽しめるよう、日頃から備えておきましょう。

着物デートの欠点として、トイレに行きづらいというものがあります。当教室では折に触れて、水場でのお作法も伝授いたします。

着物着る際の所作ですが、着物や浴衣のときの歩き方も普段の歩き方と意識を変えましょう。

基本的なことですが、着物と洋服では動きが違います。立ち振る舞う際の動作が、着物と合っていないと着崩れしてきてしまい、着物姿が美しく見えません。

男女の着物の違いについて

衣紋の抜き方

衣紋とは、和服の衿の部分を指します。女性は衣紋を抜き(首の後ろに衿を密着させない)、男性は抜きません。女性用はお仕立ての時点で、くりこしという衿を後ろに繰れて縫いますが、男性用は真っ直ぐ縫います。女性は衣紋を抜く際、綺麗に衣紋が抜けていると艶感が出ますが、抜きすぎると品が無く見えるので、抜き過ぎないように注意しましょう。前の襟の合わせは左右の鎖骨の中心の窪んでいるあたりを目安にして下さい。

帯位置

女性は帯の位置が高くしますが、男性は低くします。女性は帯幅があるので胸下からちょうど骨盤の上辺りが帯位置になります。男性は帯が細い為、女性よりもかなり下の位置、骨盤辺りで締めます。洋服に置き換えると、ローライズで着る位置です。着付けの際、男女共に凹凸の少ない筒状になるように、肌着の段階でタオルを巻くなどしてしっかり補正をしましょう。女性の帯を締めるラインは前後ろ共に水平ですが、男性はやや後ろ上がりです。男性は前帯の部分にお腹のラインが少し出ているように着付けると、貫禄が出て、カッコいい着姿になります。

おはしょり

おはしょりとは、帯の下の長着が二重になっている部分を指します。おはしょりは男性にはありませんが女性にはあります。男女の着物の仕立ての違いで、仕立ての段階で内揚げという方法で着物の内側に余りの布を縫いこんで処理をし、着たときにほぼピッタリ丈になります。対丈(ついたけ)といって自分の体の長さと同じ丈の仕立ての着物を着用するのです。そのため、腰部分で丈の調整が必要無いのでおはしょりが必要な女性着付けに比べて簡単に着用することができますが、自分にぴったりサイズの着物しか着用することが出来ないので、寸法合わせが合わないと着用出来ないというデメリットもあります。

身八つ口、振り・人形

身八つ口とは、女性の着物の脇部分に開いている切れ目の部分。袖の内側の切れ目のことを振りと呼びます。男性は切れ目なく縫われており、女性の着物の振りの部分のことを男性では人形と言い、切れ目はなく塞がっています。袖付け(袖と身頃を縫い合わせている部分)は男性のものは女性のものと比べて、下の方まで縫いつけられています。

男女着物はお仕立ての段階から形が違うので、着方も変わってきます。

衿の合わせ

男性女性共に着物は右前で。左前は「死人合わせ」といい、亡くなった方の死に装束での着方になります。縁起が悪いとされていますので注意しましょう。


これらに注意して、お着物でのデートをして下さいね。
色々大変だなと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、気負う必要はありません。

着物でお出かけをすることは貴重な体験になると思います。フォトジェニックな写真も、至る所で撮れる事間違いなしです。着物を着て、神社仏閣、和の雰囲気のある観光地は勿論の事、都会的な場所、テーマパークなど、何処にお出かけしてもいつもとは一味違う、特別感のあるデートとなりますので、和装の雰囲気を楽しむことが出来ます。また、お互いに着物から醸し出す普段とは異なる姿や表情を見ることができるでしょう。

夏ですと、薄物の着物でのお出かけも良いですが、浴衣で花火大会、縁日など、着物よりお手軽にお出かけができる機会が増えるためおすすめです。

最近は袴でお出かけする方も増えてきています。着物とは違ったレトロでハイカラな雰囲気を楽しみたい方や、動きやすい袴姿でアクティブに楽しみたい方におすすめです。袴は着物より足捌きがよく、洋服に近い感覚で着ることができ、動きの制約からもちょっと解放されます。女性でしたら草履ではなく、ブーツで颯爽と歩くこともできます。

袴は着物と合わせて着る物です。袴にはスカートタイプの行灯袴とキュロットタイプの馬乗袴があります。着物は紐で長さを調整します。袴は着物の格で格が変わります。男性の紋付袴は紋が付いているので、正装時に着用し、袴は仙台平の縞柄で。普段着には紋なしの着物を着用し、袴もカジュアル仕様で。正装向けの仙台平でないものがよいでしょう。散策の場合は、カジュアルな格の物を着用し、気負わずお出かけするとよいと思います。

袴は着物に比べて動きやすいと述べましたが気をつける動作はあります。袴は裾が長いので踏んで着崩れたり、転んだりしないよう注意しましょう。階段の上り下りにはちょっとした工夫が必要です。上る時には、袴の両脇から手を入れて、前を浮かせ、下りる時には袴の両脇から後ろに手を入れ、お尻のあたりをふんわりと持ち上げましょう。

腰掛ける時にも注意が必要です。袴の両脇から手を後ろに入れて、袴を少し持ち上げながら座ります。腰を下ろしたら、着物の両側の袖を引きずらないように重ねて、膝の上に置きます。座背もたれに寄りかかると帯がつぶれるため、背もたれには寄りかからず、浅く腰掛けることを意識しましょう。着物の時と同様に、背筋をぴんと伸ばして、両足は広げず揃えて座ると美しい着姿になります。

トイレを利用するときは、なるべく洋式を選び、袖や裾を汚さないように注意しておきましょう。着物の両袖を帯に挟み、着物の裾を外側から1枚ずつ持ち上げ挟み込み、内側の肌着で包み込みましょう。クリップで止めると安心です。用を足した後は、帯と袴の間に挟んだ両袖を戻します。着崩れしていないか鏡で全身をチェックをする事。袴の緩みに気づいたら、その場でしっかり紐を結び直す事が大切です。

PAGE TOP